『くらしごと市』へ。
初日。開場後しばらくしてから会場に入ると、すでにたくさんのお客さん。大盛況だった。ごはんを食べたり、イラストレーターさんに似顔絵を描いてもらったり、作家がつくるプロダクトを手にとったり、楽しそうに過ごす人たちを見て、運営や企画に携わっているわけではないのに、ほっと胸をなでおろした。県内外から足を運んでくれたようで、普段は人の少ない徳島だけど、これだけにぎやかなイベントになって本当によかった。
そんな『くらしごと市』で楽しみにしていたのは、日本各地から出店しにやってきてくれる作家やイラストレーターや飲食店の方々に出会えること。関西だけじゃなく、東京や埼玉、秋田から。はるばる台湾からも!
WEBの情報やSNSの画像だけじゃわからない。面白い人や作品と直接交流をするのはやっぱり楽しい。
東京・くらもちあすか さん https://asukakuramochi.com/
ただ見ていると植物の葉や花びらを使った“押し花”の作品だけど、話をよくよく聞くと、「素材を分解して再構築することで新しい視点を与える」ことをコンセプトに作品づくりをされていて、奥深くてとても興味深かった。「影も観てみてください」と言われて観ると…影がドローイング作品のように浮かび上がっていて声をあげて感動!
作家さんと話をすることで作品をよりいっそう面白く観覧できた体験だった。
岡山・イオクサツキ さん https://www.iokusatsuki.com/
以前にお会いしたりイラストレーションを拝見したことはあったけど、原画作品を観るのは初めて。リトグラフと呼ばれる版画作品は外国の絵本を見ているような風合い。一方でドローイング作品も展示してあって、“ドローイング作品”と言っても複数の画材等を組み合わせて描かれていて、それがまるで版画のように見えるのが不思議だった。外国人風のおじさんモチーフの作品が多く、「かわいいおじさんが好き」と話すイオクさんがかわいかったです。
埼玉・千海博美 さん https://www.chikaihiromi.com/
イベントフライヤーのメインビジュアルや、パッケージのイラストレーションで見ているだけでは気づかなかったけれど、千海さんの作品原画を拝見すると、ベニアのような木材に直接イラストがペイントされていて、ところどころ木を彫った跡もみられます。なんと丁寧で細やかな仕事だろうかと驚かされた。作品は独特の世界観をしっかりと築いているのだけれど、千海さんご本人はカジュアルで話しやすい方。そんなところもとても良かったです。
行ってみてわかること。会ってみて感じること。話してみて知ること。よく観ることで気づくこと。
WEBやSNSにできないことって、まだまだまたくさんあるんだと思えました。